現場と本社を繋ぎ、ひとりひとりの声に向き合う
「働き方改革横断プロジェクト」伴走支援

株式会社日本旅行様

総務人事部 女性活躍推進/働き方改革担当 三好 幸代 様
総務人事部 青山 加奈 様

2024年、日本旅行社の「働き方改革横断プロジェクト」をリ・カレントよりご支援・伴走させていただきました。

2024年6月~12月の半年間に渡って実施された本プロジェクトは、「部門、エリア、世代、ライフステージなど、異なる環境での課題抽出・解決を⾏うことにより、制度改定や仕組づくり、風⼟改革等さまざまな視点で「働きがいのある環境づくり」を目指す」を目的として掲げ、
グループディスカッションやワークショップを交えながら、「会社を変える」に参加メンバーの皆様が本気で取り組む場となりました。

本インタビューは、日本旅行社総務人事部で働き方改革推進を担当されている三好様、青山様と、ご支援を担当させていただいたリ・カレント門野・前島の4名の対談形式で実施。
プロジェクト立ち上げから、プロジェクトが一旦の完結を見た現在まで、施策にかけた想い、実際の困難やそれにどう対応していかれたか、ありのままのご心境を伺いました。

働き方改革を机上に終わらせず、社員みんなが当事者になるためのヒントが詰まった、人事担当者必見のインタビューです。

対談者 
株式会社日本旅行 総務人事部 女性活躍推進/働き方改革担当 三好 幸代 様
株式会社日本旅行 総務人事部  青山 加奈 様
リ・カレント株式会社 人材組織開発プロデュース部 門野 淑香
リ・カレント株式会社 人材組織開発プロデュース部 前島あかね

“伴走者”にリ・カレントを選んだ理由

会社の実情を掘り下げるエンゲージメントサーベイ×信念を尊重した伴走

-今回の施策のパートナーとして、私たちリ・カレントを選んでくださった理由を伺いたいのですが、いかがでしょうか。

三好氏(以下、敬称略):
本施策を立ち上げる直前のエンゲージメントサーベイ実施をリ・カレント社にお願いしていまして。
エンゲージメントサーベイを行い管理職研修とも連動させるとか、サーベイを通して社員アンケートを取るといったことに取り組むのは初めてでした。

私たちのような管理職の立場からすると、(会社の実情が)可視化されて、自分たちにフィードバックされる・突きつけられるという。そういうことは今までなんとなく避けてきたような気がしていました。
(その可視化が、)その当時の立場の私にとっては、「あ、すごくいいな」
と思って。

エンゲージメントサーベイを取ることで、「こういう風に感じてくれてるんだ」「こういう風にしていったほうがいいな」、そういうことを知れる機会を提供していただきました。

サーベイのフィードバックなどをいただく中で、私どもの会社の現状をとてもよく分かってくださっていて、かつ、いろんな部門のメンバーとも深く話し込みをしてくださって、そうしたところで、私どもにとっては、伴走していただくのにとても適した会社さんだなと。

(施策立ち上げにあたって)改めてお会いしたときの印象は「手厚っ!」でした。(笑)
本施策は、もちろん重要な会社全体での取り組みですが、(立ち上げ段階では)まだどうなることか分からなかったようなものに対して、リ・カレントのチームメンバーの皆さんに、それぞれの役割をしっかりと発揮しながら7か月間伴走いただけたことが、すごく心強かったです。

他社さんのご経験・ご事例もご紹介いただきながら、いつも自分たちがやろうとしている信念やミッションをすごく尊重していただける。その伴走を、とても心地よく感じております。

ありがとうございます。弊社に対して、今後のご期待がありましたら、ぜひ伺いたいです。

三好:
現在、本当にさまざまな研修を伴走いただいていて…。新入社員研修や、リーダーシッププログラムという、時代に合ったリーダーの育成研修、エンゲージメントサーベイなど。

私たちの会社のことを、いろんな切り口、いろんな場面から見てくださっている御社だからこそ、今回のようなゼロイチの取り組みを、しっかり伴走いただけました。この関係性をもって、次の取り組み、またいろんな取り組みにぜひ伴走していただけたらと思います。

施策立ち上げ

プロジェクトがはじまったきっかけ

-女性活躍推進担当を設けられた背景からお聞きしてもよろしいでしょうか。

門野:
本プロジェクトのはじまりは、2024年1月に、おふたりが女性活躍推進担当に着任されたというところがきっかけでした。当時すでに御社ではプラチナえるぼし※も取得されており、女性管理職比率も20%を超えていらっしゃった中で、改めて女性活躍推進担当を設けられた背景からお聞きしてもよろしいでしょうか。
※プラチナえるぼし:女性の活躍推進に関する取組の実施状況が特に優良であるとする厚生労働大臣の認定マーク。

三好:
そうですね。私自身、営業現場に近いところで仕事をしている中では、管理職の女性比率も全社の中で圧倒的に高く、半分以上が女性管理職、支店長は7割が女性でした。なので、女性活躍推進担当に任命された時は、「どう推進するんだろう?」が最初に浮かび、少し違和感を覚えたのが正直なところでした。

ですので、自分がどういう役割をするんだろうと想像しながら、着任後まずいろんな人と話そうと。その時に出てきたのが、(本プロジェクトの軸となる)「働き方改革」でした。

働き方改革に主軸を置きながら、最終的に女性活躍推進までつなげるような老若男女全ての社員に対する取り組みにしていきたいと、そういうスタートでした。

現状把握とキックオフ

プロジェクトがはじまったきっかけ
~支店・現場で働く中で感じた「働き方」の課題感

-やはり営業現場や支店で働く中で、働き方に関しての問題意識・課題感というのがありだったということでしょうか。

門野:
女性活躍推進担当でありつつ、働き方改革推進にフォーカスを移していったというところですけれども、やはり営業現場や支店で働く中で、働き方に関しての問題意識・課題感というのがもともとおありだったということでしょうか。

三好:
それはありましたね。自分もプライベートでは子供がもう大学生なので、思い出すと色んなライフイベント・ライフステージのタイミングがありました。

(その都度)自分の働き方について、自ら強弱をつけてやってきたんですけれども。

周りの理解があるかだったり、物理的な働き方・業務の量(が調整できるか)だったり、それらが制度と連動しているかだったり。(そのどれかが欠けていたら)こうやって長く働いて活躍するのは難しかったんだろうなと。
当時すでに整っていたものはありつつも、やはり足りないところ、「もう少しこうだったらよかったのにな」ということを、自分の経験上から振り返った時に、まだやることもあるし、必要性もありました。

これから逆にもっと若い世代の人たちが増えていく中では、よりその重要性を感じました。「やるべきことは、本当に始まったばかり」だったなという印象もありました

-同じような問題意識・課題感を、現場・若手世代の感覚の中で感じていらっしゃることはありましたか。

門野:
女性活躍推進と働き方改革は、別物で考えられてしまうケースもありますが、やはり両輪で回していくべき取り組みですね。ありがとうございます。
青山さんも、同じような問題意識・課題感を、現場・若手世代の感覚の中で感じていらっしゃることはありましたか。

青山氏(以下、敬称略):
そうですね、やはり(現場仕事は)どうしても体力的にも厳しかったり、頑張らないとついていけない感覚を感じながら、常に追われるような状態で働いていたり、自分の働き方が正しいのかどうかを考える機会もなかなかない。働きすぎていた部分が本当はあったんじゃないかなとか、「こんな制度が実はあったんだ、知らなかった」とか、そういった気づきがたくさんありました。

ですので、こういった働き方改革に取り組むという点で、すごく会社も変わったなと感じましたし、「必要なことだ」というのは、現場を経験していたからこそ感じるのかなと思います。

門野:
「会社の変化感」というのは、このプロジェクトの立ち上げ段階から、我々にとっても印象的でした。
小谷野社長(当時)からの熱いメッセージで始まったプロジェクトでもありましたし、それに呼応するように、参加メンバーの皆さんが熱い思いをぶつけるような一幕もありまして。

会社自体が変わっていこうとしていく中での活動、プロジェクトなんだというのは、私たちもご一緒していて感じたところでした。

「本社だけで議論しても意味がない」目指した本当のボトムアップ

-「現場からボトムアップで提言していく」形で進めたいと思われた背景をぜひお伺いしたいです。

三好:
私は関西・青山は名古屋というそれぞれの地方・現場から見たときに、「東京・本社」と格差、距離感があるなと。同じ会社ではあるんですけれども。私たちがもともと抱いていたその感覚を、きっとみんなも抱いているんだろうなと思いました。

そうすると、本社の中だけで議論するのは、あんまり意味がないかなと思って。

ここ(東京・本社)はある程度(制度も)整っているし、声も上げやすいし、声も聞いてもらいやすい環境。
どちらかというと、それ以外に目を向けて、そういう現場のみんなの声を拾うということが、プロジェクトを始める上での一番の焦点でした。

門野:
改革や制度の話をしていくと、ともすれば、本社の限られた方たちの中だけで決めて走ってしまいがちです。多様なメンバーの声を聞くというのは非常に重要ですし、前段でおっしゃった「会社の変化感」を共有することにもつながってくることかと思います。

「言ってるけど、なってない」を正す、現場とプロジェクトの架け橋へ

-「現場の声を」、「現場を」と強調されていたと思うんですけれども、そういった風土はもともとおありだったんでしょうか。

三好:
ありましたね。やはり、現場で働いている人が大半で、営業・現場が稼いだもので、会社が成り立っているという、そういう販売会社ですので。

ただ、「そこ(現場)に目を向けなければやっぱり何も変わらない」ということ自体は、いろんな立場の人が意識をしてやっているんですけれども、本当に現場に目が向いているのかとか、現場から見た時に本当に(現場が)巻き込まれているのかというと、そこは現場サイドにいた者からすると、「言ってるけど、なってないやん」とは感じました。

私たち自身が、「本社にわかってもらえていない」とか、「こっち(現場)ではこうなんだけど」とか、思っていた側を経験しているからこそ、「言ってること」が本当にそうなってほしいなと。
その架け橋というか、本当の意味での実現に向けたプロジェクトになればいいなというのは感じていました。

前島
架け橋という言葉が出ましたが、役員や部長職の方の巻き込みであったり、そもそも今回のプロジェクトメンバーをどう招集するかという点などは、すごく長けていらっしゃったという印象でした。

(ステークホルダーを)うまくつないでいたのが一つ、成功の大きな要因だったと思っているのですが。

三好:
そう言ってくださるのはすごく嬉しいですね。一番そこに時間をかけました。
「なんとなく人選して、この人とこの人とこの人」というふうに進めてしまうと、また「やらされ感」「頼まれ感」みたいなものが生まれてしまう。そういうことを(自分自身も)経験していたので…。

今回は、役員・部長層に(期待する)役割や、最終的なゴール・何を目指しているかもしっかり話し込んでご理解いただいた上で、バックアップしていただく体制を作ってから、人選に進みました。

プロジェクト始動~問題意識の共有・設定

施策をいちから作りあげた、リ・カレントとの二人三脚体制

-施策前半のプロセスの中で、印象的だった参加メンバーのご様子や、逆に難しかったポイントはどこでしたか?

門野:
ここからは、プロジェクト本編のプロセスをぜひお聞きしたいと思っています。

プロジェクト前半では、今お話にあったように、参加メンバー選出をして、集まっていただいた方々の中での、問題意識の共有・問題の設定に時間をかけましたね。
運営側でも、(参加者)アンケートなどを元にブレストし、「最終的な目指したい状態って何だろう」ということを、すごく時間をかけて考えていました。

施策前半のプロセスの中で、印象的だった参加メンバーのご様子や、逆に難しかったポイントはどこでしたか?

三好:
私たちもゼロイチの仕事が初めてで、プロジェクトを運営して行くノウハウもなかったので、そういった意味で、リ・カレントさんの、手厚いサポートに支えられたのは事実ですね。

「こういうことをしたい」を全部お伝えして、「それならこういうやり方があるんじゃないか」と。事務局からの関わりのやり方とか、具体的なアドバイスが非常に効きました。

そうして施策前半を運営していく中で印象的だったのは、推薦という形で声をかけられて集まった参加メンバーとはいえ、それぞれが自分の役割をちゃんと自覚してくれていたこと。各エリアから来た人と話し、現場からの問題を拾って提起するということを、(自発的な)アクションとして、やってくれた上で臨んでくれたのがすごく嬉しかったし、手応えを感じました。

門野:
逆に難しかったポイントや困った点ですと、青山さんはいかがですか?

青山:
私は今までずっと営業職で、ソリューション事業だけに携わってきました。今回施策参加者の方の中に、店頭業務の方や、ツーリズム事業の方など、これまで業務で関わったことがない方々と一緒に議論を進めていく中で、自分にない視点の課題が出てきたりして。
思っていた以上に幅広い課題があり、それをどう最終的に提言していくのか、「これは苦労しそうだな…」と気づき、感じたのが最初の印象でした。

働く場所とか職種によって、本当は制度って一つじゃ足りないんじゃないのかなとか、そんなことを考える機会にもなったんですけど。

門野:
おっしゃっていただいた観点は「難しさ」でもあり、今回プロジェクトを経て得られた「果実」でもあったなと、ご一緒していて思いました。

地域・各拠点によって規模の大小やお客様の客層・ニーズも違って、それに合わせた営業・対応の仕方、ひいては働き方も違って。

参加メンバーの皆さん同士もそれを知らないまま今まで過ごしてきていたのが、これを機会に知ることができて、お互いの問題意識をまず共有できたのが、皆さんにとって素晴らしい経験になったんじゃないかなと思います。

プロジェクト進行~解決策の検討

あえて参加メンバーに「任せた」プロジェクトの難所

-プロジェクトのオーナーでありながらも、伴走していくという難しい立ち位置の中で、苦労された点はどこでしたか?

門野:
プロジェクト後半では、各チームでディスカッションをした上で、大まかに定めた施策の方向性やアイデアを踏まえつつ、12月の提言に向けて具体化していくフェーズに取り組んでいただきました。
ここが、参加者の皆さん非常に苦労されていたのかなと思っております。

お2人も、このプロジェクトのオーナーでありながらも、苦戦する参加メンバーの皆さんに伴走していくという難しい立ち位置だったと思っています。その中で苦労された点ですとか、工夫して、各メンバー・各チームの皆さんにアプローチをされていた点をお伺いしたいです。

三好:
最初は、「導いていった方が良いのかな」と思っていました。
チーム分けをしたり、チームごとのテーマを決めていく中で、もう少し背中を押したり、さりげなく誘導してチーム同士を結び付けたりしたほうが良いのかなと、リ・カレントさんにも相談しながらいろいろ考えていたんですけど。

ですが、こちらから「これこれの制度について話し合ってください」「これこれについてどういう課題がありますか」といった誘導を行うと、どうしてもその枠組みの中での議論になってしまう。
参加メンバーの皆さんから、すごく主体的な発信や意見が出たので、「この主体性に任せよう」、これがいいと思いました。これが結果良かったかなと私は思います。

施策を支えた工夫

社内広報で取り組みを支える

-広報の方との連携を密に、様々なところで「発信」に取り組まれていましたが、このあたり何か工夫されていたことはありますか?

門野:
また、広報の方との連携を、すごく密にされていたという印象でした。
もちろんこのプロジェクト自体の発信もあり、それとは別に、働き方に関する社内ポータルの新たな構築も進めておられて、本当に様々なところで「発信」に取り組まれていましたよね。

参加メンバーの皆さんにもプロジェクトの経過を社内SNSで発信していただくなど、素晴らしい社内周知の取り組みをされていたなと思っておりまして。
このあたり何か工夫されていたことや、気をつけていたことはありましたか。

三好:
社内ポータルサイトについては、(既存のイントラネットはありつつも)情報が少し取りにくいものでした。
いろんな情報が掲載されているので、例えば、(新しい)働き方の情報をひとつ掲載したところで、どんどん埋もれていってしまう。

働き方に関する情報をすべて抜き出してサイトを作りたいと思っていましたので、このタイミングで制作を進めたかたちになります。青山が中心となって、見る側の立場でシーンに合わせた情報や必要な申請方法等を掲載する工夫をしました。

また、本プロジェクトも含め、社内でいろんなプロジェクトが走っていても、なかなか共有がされづらい。参加メンバー以外の社員に「こんな取り組みをしているよ」とリアルタイムに報告があるような取り組みは、なかなか無かったんです。
今回はその取り組みの一つとして、各回で話した内容やタイムテーブルなどを毎回発信することで、実際にみんなで参加するものなんだという意識につながればいいなという思いで、随時掲載をしていました。

※働き方改革横断プロジェクト発信ページ

門野:
社内から直接反応・反響はありましたか。

三好:
やはり全国に社員がいると、なかなか伝わらないという課題はどうしてもあるんですけれども。

でも、例えば出張のタイミングで、行先の地域の方々に、こういうサイトが実はあるんだよと自ら発信をしてみたり。

そうしますと、サイトには会社へのご意見箱のようなフォームも設置しているんですが、
「そんなのがあるなら今度書いてみようかな」
と、そういった反響がありました。本社と地方支店の間に感じていた距離を、少し近づけることができたのかなという実感があります。同時期に始めた「働き方改革推進メルマガ」でも、何度も発信をしたり、サイト利用の啓蒙活動をしています。

※働き方改革アイディア募集ページ

“東京の施策”にさせない
~実施形態の工夫で、本社と地方をつなぐ

-「東京・本社が中心、地方は地方」にさせない、運営の仕方からしてインクルーシブを実践しているんだ、という発信になっており、画期的だったように感じています。

門野:
東京・本社と地方をつなぐ、という点ですと、月一回行われていたプロジェクトミーティングの実施についても、東京本社での開催だけでなく、各拠点を回りながら、拠点に近い皆さんはリアルで・他地方の参加メンバーはリモートで、というハイブリッド開催をされていましたよね。

そういった運営をされることそのものが、「東京・本社が中心、地方は地方」にさせない、運営の仕方からしてインクルーシブを実践しているんだ、という発信になっており、画期的だったように感じています。

三好:
そうですね。この取り組みの最初に青山から、「本社の人が名古屋に来てくれるだけで嬉しい」と聞いて。
(私や周囲の世代・年代だと、本社から人が来るぞと言われると「来なくていいのに~」と思っていましたが。(笑))

営業で日々頑張っている中、本社の人が来て、直に見に来て話したり、面談に来てくれたりという場面が「あ、嬉しいんだ」というのは、私の中では意外で気づかされたことでした。
その気づきをもとに、このプロジェクトの運営は、各拠点で実施しながら回っていくやり方にしようと提言したのを覚えています。青山にもいろんなエリアを知ってほしかったですし、自分自身も、その方よりがみんなとの距離が近くなるかなと思って。

アクション立案・提言

「会社を変えていく、自分たちが動かしていく」生まれた参加者の実感と広がる意識変容

-プロジェクトを終えて、参加メンバーの皆さんを見ていて感じられた変化・反応はいかがでしたか?

門野:
私たちとしても、そういった実施方法は大変参考になりました。

そうして各地を回りながら、プロジェクトの締めくくりでは、5つの班で働き方改革に関する提言をまとめ、社長はじめ経営陣の皆さんに聞いていただきました。
参加メンバーの皆さんからの提言を経て、今、まずは制度改定や、運用上の改善などから検討を始めていらっしゃるところかと思います。

まずはプロジェクトを終えて、参加メンバーの皆さんを見ていて感じられた変化・反応はいかがでしたか?

三好:
「7ヶ月の間、全然知らない部署、知らない人たちと集いながら、毎回同じテーマで議論する」ということに対する、「大変だったけど、ちょっとワクワクする」感覚。
「会社が変わっていく途上に自分たちがいて、自分たちが動かしていく」という達成感は、施策後アンケートやみんなと話す中で、伝わった・感じてくれたなという実感があります。

今回、D&I研修もリ・カレントさんに実施いただいたのですが、その実施後アンケートの中でも、
「プロジェクトをきっかけに会社が変わっている、変化を感じている」と書いてくれた人が思ったよりも多くて。
それは、プロジェクト参加メンバーの達成感でもあり、このプロジェクトの一つの成果かなと、本当にやってよかったなと思っています。

門野:
参加メンバーの皆さんの終了後アンケートを拝見しました。
最初は上長からの任命という形で参加が始まった皆さんでありながら、本当に皆さん一人一人の、ふつふつと思っていた問題意識をきちんと顕在化させ、形にされてきましたね。そして、始めた取り組みをもっと継続・発展させていきたいということを、皆さんご自身が思ってくださっていることが伺い知れまして、何から何まで、素晴らしい道筋だったなと改めて思いました。

プロジェクト終了後の歩み

「今、会社が変わっている」を現場に伝える

-皆さんの提言が今こうなってるよと、結果じゃなくて、途中の段階で報告したいなと思い、「フィードバック・ミーティング」を実施しました。

三好:
プロジェクトとしては、12月の社長プレゼンで一旦の区切りがつきました。

今回の提言内容では、いくつかの班から、大きな改革をしよう・新しい制度をつくろうというより、「今ある制度をちゃんと浸透させよう」という提言がありましたので、そこについては私たち人事がしっかり引き取って、ちゃんと実現していくというフェーズに入りました。

引き取った提言について、私たち人事サイドとしては、かなりタイトスケジュールで進行させてはいたのですが、その進捗を、提言してくれた皆さんにきちんとフィードバックして、皆さんの提言が今こうなってるよと、結果じゃなくて、途中の段階で報告したいなと思い、「フィードバック・ミーティング」を実施しました。
これも、リ・カレントさんに相談して、やったほうがいいとアドバイスしていただきまして。

参加メンバーからも、「その後どうなったんだろう?」とアンケートで質問があったりもしたので、それに対してちゃんと答えられて良かったです。
会社としても、一歩ずつ前進しているという実感を持ってもらうことで、参加メンバーの達成感がより高まってくれたらいいなとも思いました。

これは、すごくやってよかったですね。
参加メンバーみんなのその後を知れたのもありますし、何より、取り組みについて、これはこれからも現場で継続してやっていくものだという認識確認の場になりました。

実は、参加メンバーとのチャットがまだ続いているんですが、先日もメンバーの一人が育休を取得した話を載せてくれたりして。
彼は男性社員なのですが、1人目のお子さんが生まれたときは、本当に数日しか取れなかった育休を、今回2人目が生まれたときにはまとまった日数で取得したということでした。
このプロジェクトに関わる中で生まれた、「自分自身が率先して制度を利用し、発信をしていくんだ」というような自覚の表れを感じて、すごく嬉しかったです。

前島:
「自発性に任せよう」という方針が、施策の後々まで効いてきているという感じがしました。
プロジェクトを通して、参加メンバーそれぞれの中に、「これを変えたいです」「これをやりたい」が培われている。かつ、プロジェクトが終わったあとも、皆さんの現場でのお仕事の中で、具体的に実現されている。

「ちょっとしたことでも変えてみよう」「話してみよう」というリアルな取り組みを本当に実行していますよね。この「続いていく感じ」が、私も伺っていてとても嬉しかったですし、記憶に残っております。

“現場のうまくいかなさ”に向き合い、続いていく取り組み

-人事部として今進めていらっしゃる制度改定・運用改善も、各マネージャーの皆さんとディスカッションしながら、進めていらっしゃいますよね。

門野:
人事部として今進めていらっしゃる制度改定・運用改善も、上から決めて「これをやります」と動くのではなく、各マネージャーの皆さんとディスカッションしながら、進めていらっしゃいますよね。
この進め方そのものも素晴らしいなと思っているんですが、どうして、そういう風にしようとなったのでしょうか。

三好:
プロジェクトが行った提言を実現していこうという段階で、一方現場の管理職・マネジメント側から、
「提言としてはすごくいいんだけど、実際にやるにあたっては課題もある」という反応もありました。
それはやっぱり、無視して進めるものではないかなと。

もし実際に制度が変わっていったとしても、その制度をみんなが利用するためには、管理職にとって現場での実運用に不満・不安があるままでは良くないだろうとも思いました。

ですので、提言後に3カ月かけて、各エリアの管理職約50名に対して、提言内容を改めて示した上で、
「どう受け止めますか?」「運用上どんな負荷がかかりますか?」「それの解決のためにはどうしたらいいですか?」とディスカッションを行いました。

これも、やっぱりやってよかったですね。
やはり、参加メンバーから出てくる声と、管理職・マネジメント側から出てくる声は違う。そこを無視せずに、このプロセスを経てよかったなと。

ただ、まとめるのにすごく大変なことになって(笑)。
実際の課題を拾ってみると、提言自体をある程度打ち消してしまう場面も出てきます。今度はそこをどう乗り越えるか、どう工夫していくかというフェーズに移っています。

でも、参加の管理職からも「制度自体を知らなかった、理解が足りなかった」「マネジメント側の声を聞いてくれてよかった」という声もあって、やはりそれぞれの立場や役割の目線でお互いが向き合いながら議論する機会を設けられたのは良かったかなと思っています。

門野:
起こりうるコンフリクトを、いかに対話で乗り越えていくか。小さなずれを無視せずに、「お互いずれてるね」ということを理解して、「じゃあどうするか」につなげていくこと。
それ自体がダイバーシティ&インクルージョンを実現していく道筋なのだと思いますし、それを本当に着実に、着実に進まれているんだなと、伺っていて思いました。

施策の展望

「現場で、本当に実感できる」働き方改革へ

-このプロジェクトを経た、今後の展望について、ぜひお伺いしたいと思います。

三好:
今年は制度改正など仕組みを変えていくフェーズを進めていますが、次のステップでは、実際の業務プロセスに焦点を当て、そこの課題解決をやっていきたいと思っています。

我々チームの範疇を超えて、各部門・営業現場・営業などを巻き込みながら、働き方・具体的な仕事のしかたレベルでの改革を進めていくフェーズに移っていきたいです。逆にそうじゃないと、本当の意味での(働き方改革の)実現をみんな感じてもらえないんじゃないかなと。

ですが、まだまだ、制度だけ変わった、会社の“意識”だけ変わった、でも、自分たちの目の前の仕事とはかけ離れている…。そういう現状が、今回のプロジェクトと終了後のディスカッションから分かりました。

というのも、働き方改革を、(現場から)正反対の・遠い取り組みというふうに捉えている方が結構多いんです。
“働き方が改善”すると、「私たちの仕事が増える」とか「どこかは楽になるけど、マネジメント側がより大変になる」とか…。

でも、本来はそうじゃなくて、働き方改革における会社の成長、生産性の向上という最終的なゴールは一緒なんだというところを、実際に近づけていける、そういう取り組みに早くしていきたいなと今は思います。
険しい道のりですが、そこに向かって頑張ってやっていきたいと思います。

門野:
青山さんからも、今後の展望について、伺ってもよろしいでしょうか。

青山:
私は今採用を担当していますので、当社も今年120周年ということで、どうしても「古い会社」「進んでない会社」「堅い会社」、そういった学生さんの率直なイメージを聞く機会があります。

ですが、歴史の分だけよりよい働き方を実現できる土台があると感じています。

まだ取り組み途中なので、「こんなにいろんな働き方できます」とはなかなか断言できない段階ではありますが、「多様な働き方を進めている新しい会社」という日本旅行のイメージにつながっていく未来があったらいいなと思います。

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